眼の病気

眼の病気で漢方薬?と思われた方も多いでしょう。

漢方薬には、内服する事でかなりの著効例を見ることがあります。
漢方では眼は、五臓の中で肝や腎と深い関係があると考えられています。
また、眼は硝子体の中に眼房水と言う水が含まれており、この水の状態によって色々な眼の病気を引き起こすと考えられています。
この水は、漢方では気、血、水概念の水の病変と考えられており、この水の状態を正常化するする漢方薬があります。
また、眼底には毛細血管が流れています。
この血管の血流の悪さが問題となると、血瘀という病態が作られます。
この血瘀には活血作用のある漢方薬が使われます。
この様に漢方薬で水や血の病変を改善させる事で眼の病気の改善を目指します。

具体的な患者さんの例をあげます。

加齢黄斑変性症 56歳 女性

加齢黄斑変性は、高齢者を中心に増えている、網膜の中心(黄斑)が加齢によって変性、障害される眼疾患です。
眼科での主な治療法は抗VEGF注射やレーザー治療がメインとなります。
この方は、眼科にて加齢黄斑変性症と診断され、抗VEGF注射を勧められましが、注射に抵抗があり、漢方薬でなんとかならないかとご相談がありました。 現在、眼底出血が多く、失明をなんとか避けたいとの事でした。
漢方的には肝腎不足、血瘀があり肝と腎を補う漢方薬と活血止血の漢方薬をお出ししました。
最初の1年目は眼底出血が少し減りました。
2年目には、眼底出血が全く起こらず、非常に良好でした。
3年目には眼科にて、このままならいいですねと言われ、御本人様も胸をなでおろしています。
更に4年目に入り、肝腎を補う漢方薬が効いているのか、視力もやや回復しました。
今現在も漢方薬の服用は続けており、眼科での眼底検査と漢方の服用は継続されています。

緑内障 40歳 女性

緑内障は、眼圧の高さや正常眼圧でも、視神経が障害されて視野が徐々に狭くなる疾患です。 失明原因の第1位です。
この方は、眼科にて眼圧を下げる点眼薬が処方されていましたが、なかなか眼圧が下がらず漢方療法を希望されました。
この方には、舌に瘀班が見られました。 瘀班とは漢方では血流障害や汚れた血液が多い状態です。
体質的には、肝血虚があり、血虚血瘀を改善する補血活血の漢方薬をお出ししました。
すると、緑内障以外に生理痛や生理時の血の塊が改善するとともに、眼圧が少しずつ下がってきました。
緑内障は視神経の病気ですが、漢方で言う血瘀の改善によって病気の進行をゆるやかにする可能性があります。
今現在、漢方薬を4年以上服用されていますが、眼圧は安定し、点眼薬との併用で良好な状態を保っています。

ドライアイ 52歳 女性

ドライアイは涙の不足やコンタクトレンズの使用等により、眼の表面が乾燥し、傷が付いたりする疾患です。
発症当初はシェーグレン症候群かもと言われましたが、シェーグレン症候群ではなかったようです。
眼科では、ヒアルロン酸含有の点眼薬が処方されましたが、点眼直後はいいみたいですが、根本的に改善しない事も多く、ご本人にとって、とても辛い症状です。
仕事がデスクワークでPCを注視する事が多く、毎日の仕事がとても辛いようです。
ご紹介でおみえになり、何とかならないかとの事でした。
体質的には、いつも眼がゴロゴロ、ストレスがたまるといっそうドライアイがひどくなる、耳鳴りが有り、肝気鬱結、肝腎不足でした。
肝気をのびやかにし、肝腎を補う漢方薬をお出ししました。
1年ほど服用されてから、眼の乾燥が低下し、ストレスにも強くなり、イライラする事も減って来ました。
今現在も漢方薬は続けられており、良好な状態を保っています。

まとめ

以上のように、漢方薬は内側から改善する事も多く、
上記以外にも、肝鬱化火、肝陽上亢、水飲内停、痰湿、血熱、腎陽虚等の体質からも色々な眼の病変を引き起こします。
手術への不安、視力低下の不安等がある方は一度漢方薬を試してみてはいかがですか?
しかし、漢方薬は神秘のお薬ではありません。 必ず眼科医での眼底検査や眼圧検査等を行ってください。
皆様のお役が立てれば幸いです。